農地転用はなぜ必要?手続きを行う3つの理由を解説
農地転用とは、田や畑などの農地を、住宅・駐車場・資材置場など、農業以外の用途へ変更することをいいます。
この農地転用について定めている法律が「農地法」です。
農地は、食料を生産するための重要な土地であり、自由に宅地などへ変更できるようにすると、優良な農地が減少してしまう可能性があります。
そのため、農地法では農地を守りながら計画的な土地利用を行うため、農地を農業以外の用途へ変更する場合には、許可または届出を必要としています。
例えば、現在畑として利用している土地に住宅を建築したい場合、そのまま家を建てることはできません。
まず農地転用の申請を行い、許可を取得(市街化区域内の場合は届出)する必要があります。
これは、建築確認申請を行う際に、農地転用の許可書や届出受理通知書等が必要となる場合があるためです。
また、住宅建築を行わない場合でも、農地を駐車場や資材置場などへ変更する場合には農地転用が必要になります。
さらに、農地から宅地や雑種地などへ変更した場合には、現況に合わせて地目変更登記を行う必要があります。
この地目変更登記を行う際にも、農地転用の許可書または届出書が必要になります。
農地転用を行う3つの理由
農地転用が必要となる理由は、主に以下の3つです。
① 無断で転用すると農地法違反になるため
農地転用の許可や届出を行わず、農地を住宅や駐車場などへ変更することは農地法違反となります。
違反した場合には、罰則の対象となるほか、違反状態を解消するため原状回復を求められる場合があります。
② 建築確認などの手続きに必要となるため
農地に住宅を建築する場合、農地転用の許可または届出が必要になります。
そのため、農地転用の手続きを完了させなければ、その後の建築手続きを進めることができない場合があります。
③ 地目変更登記を行うため
農地を宅地などへ変更した場合、土地の現況と登記内容を一致させるため、地目変更登記を行います。
地目変更登記は不動産登記法に基づく手続きであり、その際に農地転用の許可書または届出書が必要になります。
農地転用の難易度は場所によって大きく変わる
農地転用は、すべての土地で簡単に認められるわけではありません。
特に、市街化区域内の農地と市街化調整区域内の農地では、手続きの難易度が大きく異なります。
また、農業振興地域内の農地などでは、さらに複雑な手続きが必要になる場合があります。
市街化区域と市街化調整区域における農地転用の違いについては、別の記事で詳しく解説しています。
⇒市街化区域と市街化調整区域の違い|土地利用で必ず知っておきたい基本
⇒市街化調整区域でも建築できるケースとは?~「原則建てられない」けど、例外は意外と多い~
⇒【第1回】相続した土地を売ろうとしたら不動産屋に断られた~市街化調整区域【畑編】~
まとめ
農地転用は、単に農地を宅地などへ変更するためだけの手続きではありません。
無秩序な農地の減少を防ぎ、適切な土地利用を行うために必要な制度です。
また、住宅建築や駐車場整備、地目変更など、その後の土地利用を進めるためにも重要な手続きとなります。
農地を宅地などへ変更したい場合には、早い段階で農地転用が可能か確認することが大切です。

