【第1回】相続した土地を売ろうとしたら不動産屋に断られた~市街化調整区域【畑編】~

相続した土地を売ろうと不動産会社に相談したら…

「この土地はちょっと扱えないですね…」

このシリーズでは、不動産屋に断られがちな土地をタイプ別に解説します。
第1回は 市街化調整区域の畑


なぜ不動産屋は断るのか

理由はシンプル。

・住宅が建たない
・買える人が限られる
・手続きが難しい

つまり 売れる可能性が低い土地 だからです。


現実:基本は家が建たない

市街化調整区域は
👉 市街化を抑制するエリア

原則として 新築住宅は建築不可


「農地転用すれば駐車場にできる?」という誤解

よくある質問。

駐車場や資材置き場にすれば使えるのでは?

ここが大きな誤解です。


個人の農地転用はかなり制限される

個人申請で認められやすいのは

✔ 自宅用駐車場
✔ 自己使用の資材置き場
✔ 本当に必要な自己利用

つまり
自分が使う用途に限られる


利益目的の転用は基本NG

個人名義で

・月極駐車場
・資材置き場貸し
・収益目的土地利用

このような 利益目的の転用は基本不可

可能性があるのは
👉 事業としての土地利用(法人主体)

例:
・建設会社の資材置き場
・事業用駐車場
・物流拠点など


農地区分が超重要(ここでほぼ決まる)

農地にはランクがあります。

区分転用難易度
甲種農地ほぼ不可能
第1種農地原則不許可
第2種農地条件付き
第3種農地許可されやすい

現実として
第3種農地でないとかなり厳しい。

これが転用できず売れない最大理由。


農地として売るなら農家へ(農地法3条)

宅地として売れないなら
農地として売却

必要なのは農地法3条許可。

条件:
・買主が農家
・農業従事
・耕作継続

つまり
買主が極端に少ない土地。


売れなくても貸せる「農地バンク」

最近増えている制度。

・農地中間管理機構
・農地バンク
・貸借制度

売却が難しくても
貸すという選択肢があります。


最終手段:相続土地国庫帰属制度

2023年スタート。

不要な土地を
国に引き取ってもらう制度

主な条件:
・建物なし
・境界明確
・担保なし
・負担金あり(数十万円)


まとめ

市街化調整区域の畑が売れない理由

・住宅は建てられない
・個人の収益転用は基本不可
・農地区分で難易度が決まる
・買主は農家に限定

主な選択肢

1️⃣ 事業者へ提案して転用
2️⃣ 農家へ売却(3条)
3️⃣ 農地バンクで貸す
4️⃣ 国庫帰属制度

相続した土地は
「売れる前提」で考えると失敗します。

土地の使い方はケースごとに全く違います。

相続土地の活用・処分の相談も受けています。