まちづくり条例とは?開発許可との違いと注意点を行政書士がわかりやすく解説

土地に建物を建てたり、造成をしたりする際に
「開発許可は不要だけど、まちづくり条例は必要です」
と言われた経験はありませんか?

実はこのまちづくり条例、開発許可と並んで非常に重要なルールです。
しかも、開発に該当すればほぼセットでかかるうえ、開発に該当しなくても対象になるケースが多いのが特徴です。

この記事では、

✔ まちづくり条例とは何か
✔ 開発許可との違い
✔ 開発にかからなくても必要になるケース

をわかりやすく解説します。


まちづくり条例とは?

まちづくり条例とは、
各市町村が独自に定めている土地利用・建築ルールです。

目的は、

・無秩序な開発を防ぐ
・住環境や景観を守る
・周辺への影響を調整する

といった地域ごとのまちづくりをコントロールすること。

都市計画法の開発許可だけではカバーしきれない
細かな土地利用調整を行う制度だと考えると分かりやすいです。


開発許可との違い

項目開発許可(都市計画法)まちづくり条例
根拠国の法律市町村独自
対象主に造成・区画・質変更建物規模・敷地規模・用途
協議項目造成(擁壁)・道路・ライフライン雨水対策、ごみ集積所、緑化、駐車場、駐輪場、近隣対策など
ルール全国ほぼ共通自治体ごとに異なる

👉 大きな違いは「規制の広さと細かさ」

開発許可は
「500㎡以上で区画形質の変更なら必要」という土地に関する基準が中心

一方まちづくり条例は、

  • 建物の大きさや階数
  • 建物用途(住宅・店舗・倉庫など)
  • 敷地規模
  • 周辺環境への影響

など、市町村によって様々な要件のもとに該当します。


まちづくり条例は市町村ごとに「呼び方」も違う

実はこの制度、
内容だけでなく名称自体も自治体ごとにバラバラです。

実務ではまとめて「まちづくり条例」と呼ばれますが、
役所の制度上は別の名前になっているケースが多くあります。

▶ 例:秦野市の場合「環境創出行為」

秦野市では、まちづくり条例に相当する制度を
「環境創出行為」という名称で運用しています。

一定規模以上の建築や土地利用について、

・緑化の確保
・景観への配慮
・周辺環境との調和

などを求める仕組みとなっており、
開発許可に該当しなくても対象になる点はまちづくり条例と同じ考え方です。

▶ ほかにもよくある名称

  • 開発事業等の調整等に関する条例(横浜市)
  • 開発事業基準条例(相模原市)
  • 住みよいまちづくり条例(海老名市)

👉 名前が違っても、実質は同じ「事前協議型ルール」と考えて問題ありません。


開発にかかると、基本的にまちづくり条例もかかる

実務上ほぼ共通なのがこれです。

👉 開発許可に該当する案件=まちづくり条例も対象になるケースがほとんど

まちづくり条例は、
開発行為による周辺影響を調整する役割を持っているためです。

つまり、

❌ 開発許可だけ取れば終わり
✅ 開発許可+条例協議がセット

と考えるのが安全です。


開発に該当しなくても、条例だけかかるケースが多い

ここが一番トラブルになりやすいポイントです。

✔ 建物規模で対象になる例

  • 一定規模以上の共同住宅
  • 大型店舗・事務所・倉庫
  • 福祉施設・事業所など

👉 造成がなくても対象になることが多いです。


✔ 敷地規模だけで対象になる例

  • 広い土地利用そのものが規制対象(例:事業区域500㎡以上の場合など)
  • 建物がなくても協議対象になる自治体も存在(例:秦野市、厚木市などで駐車場を整備する場合など)

👉 「建てないから関係ない」は通用しません。


よくある勘違い

❌ 開発許可が不要=何もいらない
❌ 小規模だから大丈夫
❌ 建築しないから関係ない

👉 実際はまちづくり条例だけ必要というケースが非常に多くあります。


まとめ|開発にかかればほぼ条例もかかる。開発じゃなくても要注意

✔ 開発許可に該当すれば、まちづくり条例もほぼセット
✔ 名称が違っても実質は同じ制度
✔ 開発に該当しなくても規模で対象になることが多い
✔ 自治体ごとに基準は大きく異なる

つまり――
「開発じゃないから大丈夫」という判断が一番危険です。


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「これって必要?」という段階からでもお気軽にご相談ください。