公共桝とは?意外と知られていない注意点
下水道の話でよく出てくる「公共桝(こうきょうます)」ですが、
実は市町村ごとに扱いや考え方がかなり違います。
今回は、実務をやっていてつまずきやすいポイントを中心にまとめてみました。
目次
公共桝は何を流すもの?
一般的に、公共桝は
汚水(トイレ・生活排水)を公共下水道へ接続するための桝(市町村管理)を指します。
ただし、市町村によっては
- 汚水用
- 雨水用
が分かれていたり、
雨水も公共桝として扱うケースもあります。
「公共桝=汚水」と決めつけるのは危険で、
必ず市町村の基準確認が必要です。
昔の公共桝・取付管はこんな感じ
古い宅地や既存住宅では、
- 公共桝:コンクリート製
- 取付管:陶管
という組み合わせが多く見られます。
見た目は問題なさそうでも、
老朽化・破損・勾配不良が起きていることも珍しくありません。
新しくやるなら「塩ビ管」に交換が求められることが多い
開発行為や、条例手続き、建替えなどを行う場合、
- 公共桝
- 取付管
を 塩ビ管(VU)に交換することを求められる市町村が多いです。
特に、
取付管は陶管NG という市町村はかなり多い印象です。
※例外として、
小田原市では「破損がなければ陶管でも可」とされるケースがあります。
「公共桝」でも、全部が公共とは限らない
ややこしいポイントですが、
「公共桝」と呼ばれていても、
- 取付管のみが公共管理
- 最終桝(敷地側の桝)は事業者・個人管理
という扱いの市町村もあります。
たとえば横浜市では、
取付管のみが公共扱いで、
最終桝は事業主管理となる考え方です。
この違いを知らないと、
「勝手に改修しても良いのか」「自費工事の申請が必要なのか」で混乱します。
深さが足りないと、交換になることも
公共桝の深さが足りない場合、
宅内排水を接続できない
といった理由で、
公共桝及び取付管の交換が必要になることがあります。
この場合、
- 既存管の撤去
- 1m以上離した位置に新設
- 道路掘削、舗装
といった工事が発生し、
工事費はそれなりにかかります。
既存管が使えたらラッキー、くらいで考える
現場によっては、
「既存の公共桝・取付管がそのまま使える、又は公共桝のみ交換」
といったケースもあります。
ただし、これは正直、ラッキーな部類です。
特に見積もり段階では、
- 既存管は使えない前提
- 交換になる可能性を想定
しておいた方が、
あとからのトラブルや追加費用を防げます。
まとめ:公共桝は“事前確認”がすべて
公共桝は一見シンプルですが、
- 市町村ごとの扱いの違い
- 管種の指定
- 管理区分
- 深さ・位置の問題
など、落とし穴が多いポイントです。
計画段階でしっかり確認することで、
無駄な手戻りや想定外の工事を防ぐことができます。
当事務所では事前相談の設計段階で現場調査を行い、既存公共桝が使用可能かの調査を行います。
そのうえで、使用可能な場合・交換が必要な場合の双方を想定し、
必要となる手続きや工事内容、注意点を整理したうえでご案内します。
計画の初期段階から確認を行うことで、
後から想定外の工事や費用が発生するリスクを抑え、
スムーズに協議・手続きを進めることが可能です。
公共桝や下水道接続で不安がある場合は、
まずは事前相談の段階からお気軽にご相談ください。

