沿道サービスで建てたコンビニは用途変更できる?
調整区域でよくある相談のひとつが、
「沿道サービスで建てたコンビニ、別の用途に変えられますか?」
というものです。
実際にこの前、沿道サービス(都市計画法34条9号)で建てられたコンビニの用途変更を検討する案件がありましたので、その考え方を整理してご紹介します。
結論から言うと、
- 沿道サービスの枠内の用途であれば可能性あり
- 外れる場合でも43条1号で検討できる余地はある
- ただし立地判断は厳しく、市町村ごとに考え方が異なる
という点が重要です。
目次
① 沿道サービスで建てた建物の前提整理
沿道サービス(34条9号)は、
- 国道や県道、一部の市道で幹線道路沿いであること
- 自動車利用者を主な対象としていること
- 周辺住民向け施設ではないこと
といった立地・利用形態を前提に許可されています。
以下厚木市の基準です。
(1)ガソリンスタンド
(2)自動車用液化石油ガススタンド
(3)自動車用天然ガス燃料供給施設
(4)駐車場を有する食堂、喫茶店及びこれに付帯する飲食物売店、物品売店
(5)コンビニエンスストア
**「その場所だからこそ認められている用途」**という点がポイントです。
② 沿道サービス性が維持される用途変更なら可能性あり
たとえば、
- コンビニから別形態のコンビニ
- コンビニからテイクアウト中心の軽飲食
- 自動車利用者向けの物販・サービス店舗
など、
沿道サービスとしての性格が変わらない用途変更であれば、
比較的認められやすい傾向があります。
交通量や利用形態が大きく変わらない、という説明がしやすいためです。
③ 沿道サービスから外れる用途はそのままでは難しい
一方で、
- 周辺住民向けの店舗
- 事務所・倉庫・作業場
- 自動車利用を前提としない用途
といった用途に変更する場合は、
34条9号の考え方から外れるため、そのままでは用途変更は困難になります。
④ その場合は「43条1号」で検討できる余地がある
沿道サービスに該当しない場合でも、
**都市計画法43条1号(公益上必要な建築物又は日常生活に必要な物品の小売店舗等の建築物等の基準)**として検討できるケースがあります。
- 基準にある日常生活上必要な店舗等であること。
- 公益上必要な建築物(一般診療所、歯科診療所、助産所)のいずれかであること。
- 周辺土地利用と著しく不整合でないこと
などがポイントになります。
実際の案件でも、
「34条9号は厳しいが、43条1号であれば検討対象にはなる」
という整理になることは少なくありません。
⑤ 立地判断は厳しく、市町村ごとに考え方が異なる
ここが一番注意すべき点です。
条文上は当てはまりそうでも、実務では立地判断が非常に厳しい
というケースは多くあります。
特に、
- 日常生活上必要な店舗等は半径 500 メートルの区域内の必要対象顧客戸数を検討
- 公益上必要な建築物は50個連たん
- 接道道路の幅員規制
- 面積や建物サイズの規制等
といった点は細かく見られます。
さらに重要なのが、
この判断は市町村ごとに考え方が異なるという点です。
同じような案件でも、
自治体によって「OKになる場合」「そもそも土俵に乗らない場合」があり、
事前協議なしに進めるのはかなりリスクが高いと言えます。
⑥ まとめ|まずは事前確認が最重要
沿道サービスで建てたコンビニの用途変更は、
- 沿道サービスの枠内かどうかを確認
- 外れる場合は43条1号で検討
- 立地判断と自治体の考え方を事前に確認
この順番で整理することが重要です。
特に、
市町村によって判断が大きく異なる分野のため、
計画段階で役所と事前に相談・確認しておくことが、
結果的に一番の近道になります。
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