位置指定道路とは?~500㎡以下の小規模分割で使われる実務~
位置指定道路とは、
建築基準法第42条1項5号に基づき、
特定行政庁から「道路」として位置の指定を受ける道路のことです。
市街化区域などで小規模な土地分割を行う際に活用される制度です。
■ どんなときに使うのか?
おおむね 500㎡以下の土地分割 で、
- 3宅地以上が新設道路に接する計画
- かつ、既存道路に直接2m接道が取れない区画が複数生じる場合
に検討されます。
なぜ「3宅地以上」?
仮に2宅地だけなら、
- それぞれ2m幅の専用通路(いわゆる旗竿)
で処理できるため、あえて道路を作る合理性が乏しいからです。
※なお、既存道路に直接接道が取れている宅地はカウントしません。
■ 幅員は?
原則 4m以上。
これが大前提です。
■ 500㎡を超えるとどうなる?
500㎡を超える場合は、
都市計画法第29条の開発許可対象となる可能性が高く、
その場合は「位置指定道路」ではなく
開発道路扱い になります。
つまり、
- 500㎡未満 → 開発許可なし → 位置指定道路
- 500㎡以上 → 原則 開発許可 → 開発道路
という整理になります(※線引き区域・非線引き区域などにより異なります)。
■ 構造基準は?
基本的には開発道路にかなり近いです。
- 側溝整備
- 排水計画
- 路盤整備
- 原則アスファルト舗装
※自治体によっては砂利舗装可の場合もありますが、
実務上はAS舗装が一般的です。
開発道路より若干緩和されるケースもありますが、
求められる水準はほぼ同等と考えておいた方が安全です。
■ 手続きの流れ
① 事前相談
② 位置指定申請
③ 許可
④ 工事着手
⑤ 完了検査
⑥ 検査合格 → 道路として指定
⑦ 建築確認申請へ
事前相談から完了検査まで、
概ね2~3か月程度 が目安です(規模・自治体により変動)。
■ 道路の帰属は?
原則は 私道扱い です。
ただし、自治体によっては
- 基準を満たせば寄付採納可能
な場合もあります。
維持管理や将来のトラブル防止の観点から、
事前に帰属の方針を検討しておくことが重要です。
■ まとめ
位置指定道路は、
- 小規模分割(500㎡未満)
- 3区画以上が接する計画
- 幅員4m以上
- 開発許可をかけないスキーム
で活用される制度です。
規模は小さくても、
排水計画・構造基準・接道計画の整理が甘いと通りません。
「500㎡未満だから簡単」ではなく、
実務的な設計整理がポイントになります。

